令和元年11月17日
本年、二實修験道配下の講社として設立し、講長、行者、講員の4名と共に、多数の地元、近隣の方々の応援によって準備から作り上げた行事を無事に開催し、成満しました。
「阿木山河礼讃」
この名前には、自然豊かなこの地にて、それらへの心からの感謝と、その自然の懐にて、古来より修験道が伝えている作法、精神性を表すべく、『礼讃行事』としました。

また、予てよりこの時期には、阿木長楽寺境内の大いちょうが黄葉の最盛期を迎えることから、『阿木大いちょうまつり』を、近隣住民の手によって開催をされていたのですが、諸般の事情により中止となっていました。

美味しく、楽しいイベントまつりの前に、境内の祭り「仏の庭」での行事であることを大切にしたいという思いもあり、こうした名前で開催をしました。
朝8:00集合 長楽寺本堂 読経法要
なによりの晴天。舞い踊るが如くの慶雲。
長楽寺本堂前に集合した一同は本講々員4名と、二實修験道の総監をはじめとした役員、所縁の行者4名、そして希望により集い参加された地元、県外の方々を含め総勢20名ほどにて、長楽寺本堂前にて読経。
これは、五大修行のうちの『空』を意味し、阿木山山頂へ届けるべく、読経と共に、錫杖の響き、法螺の声が広がっておりました。
また、入峯の際の寺院前での法楽は『生まれ変わりの前の、自身の葬送』も意味し、入峯修行の作法と共に、その意義は深められてまいります。

9:00 阿木川水行
林道を辿って着いた場所は、風神神社。かつては長楽寺奥之院として神仏習合を成していたのだが、既知の通りそれは分けられ、現在は神社としてその場所は祀られている。
阿木川はここに至ると、澄んだ水面はいよいよ清々しく、秋の朝の空気の中、一同は水行に身を投じ、それぞれの身から精神に至って清められた。
いうまでもなくこの行は『水』を意味し、また、生まれ変わりの途中、心身の垢を離れる行である。
10:00 風神神社
心身を清めた一同は、風神神社の前で法楽を奉仕し、風に象徴される息、意気を吹き返す。『風』の行である。

11:00 長楽寺大いちょう
大いちょうは樹齢千百年とも伝えられる、まさに巨樹であり、その樹姿はツンと伸びたものではなく、噴き出るが如く枝葉を広げているのも特徴的であり『地』の力を象徴している。

11:30 柴燈大護摩修法
修験道行者、修験者、山伏の代表的行事である柴燈大護摩修法は、峯中で切り集めた薪を積み、檜葉で覆い、その煙で身を清め、その炎を仏の智慧と意味づけている。
この修法を参拝すべく、境内にはさらに多くの方々が参集しており、立ち込める煙、燃え上がる炎に対して、一同は至心に祈念し『火』の行を目の当たりにされました。
また、生まれ変わりの生命の炎を各自がその五感に携え、鎮護国家、済世利民、上求菩提、下化衆生の実践を志し、この度の阿木五大になぞった修行、阿木山河礼讃行事を成満されたのでした。
 この度は、少数の本講のために、準備をお手伝い頂いた方々、各地から御参集いただいた『二實修験道』総監を始めとする行者様たちの温かなお見守り、地元の青年の飛び入り参加、そして初めてとなる行事への地域に方の御理解と御参列の賜物であると思うばかりであります。

細部全部に至って、まだまた学ばねばならない事、勤めねばならない事柄だらけではありますが、今後に向けて、また、各自の研鑚、世界の平和、鎮國利民、大願の成就に向けて、今後とも濃州阿木山五大講は地道に修験道に取組んで参ります。
_ .

中津川市阿木 濃州阿木山五大講ホームページ
Copyright (C) 2016 濃州阿木山五大講&阿木山修験道. All Rights Reserved.